利付債と割引債（ゼロクーポン債）とは？

債券には、主に2つのタイプがあります。定期的に利息を受け取れる利付債と、利息の支払いがなく、額面よりも安い価格で購入する割引債（ゼロクーポン債）です。それぞれの債券には異なる利払いのルールがありますので、それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。

利付債とは

利付債は、文字通り「利息が付いた債券」のことです。
債券を購入すると、保有期間中は定期的に利息を受け取ることができ、満期時には元本（額面金額）が償還されます。

利付債の特徴は次のとおりです。

割引債は、利息（クーポン）の支払いが一切ない債券です。そのため、「ゼロクーポン債」とも呼ばれます。この債券は、額面金額よりも低い価格で購入し、満期時に額面価格で償還されます。つまり購入価格と償還価格の差額が投資家の利益となります。

割引債（ゼロクーポン債）の特徴は次のとおりです。

利付債と割引債（ゼロクーポン債）のどちらを選ぶべきかは、投資目的やライフステージによって異なります。

利付債は、定期的に利息が支払われるため、以下のような方に適しています。

利息は定期的に受け取れますが約20%の税金が課されるため、再投資を考える場合は税引き後の金額でしか再投資できない点に注意が必要です。

割引債（ゼロクーポン債）は、利息の支払いがなく、額面よりも安く購入できる債券です。満期時に額面金額で償還されるため、購入価格と償還価格の差額が利益となることから以下のような方に適しています。

定期的な収入がないため、すでに収入がない方（年金生活者など）には不向きです。キャッシュフローが不足する可能性があるため、あまりおすすめできません。

以上、ご自身のライフステージや目標をしっかりと見据えて、目的に合った債券を選び、賢い選択をしましょう。