残存期間の重要性

残存期間の重要性

Introduction

債券投資では「利回り」「利率」「格付け」などさまざまな検討材料があります、「残存期間」も債券選びにおいて重要な情報です。残存期間は投資開始時点から満期日までの期間を指します。
では、なぜ残存期間が重要なのか、詳しく見ていきましょう。

残存期間は債券によって大きく異なります

残存期間は債券投資のリターンを左右する重要な要素です。債券には5年・10年・20年・30年・40年など、さまざまな残存期間のものがあり、どのくらいの期間利息を受け取れるかを示す指標でもあります。
残存期間を意識して選ぶことで、利回り水準の調整やリスク・リターンのバランスを上手にコントロールできるというメリットがあります。

残存期間の選び方とそのメリット

債券を「残存期間」で選ぶことには、いくつかの重要なメリットがあります。

1 確実な収入を計画的に得られます

債券は、満期まで保有することで、あらかじめ決められた利息(クーポン)を定期的に受け取り、満期時には元本が返ってくるという特徴があります。
この利息を受け取れる期間が「残存期間」であり、収入のタイミングと期間を事前に把握できるという点で、非常に計画的な資産運用が可能です。

たとえば、残存期間を意識して債券を選ぶことで、キャッシュフローの調整がしやすくなり、投資収益やリスク・リターンを自分のライフプランに合わせてコントロールすることができます。

2 発行体の倒産リスクを抑えることができます

債券は、企業や国などの「発行体」が資金調達のために発行するものです。
しかし、発行体が倒産したり、債務不履行(デフォルト)に陥った場合、投資した資金が戻ってこない可能性があります。これが「信用リスク」です。

残存期間の短い債券を選ぶことで、信用リスクを抑えることが可能です。期間が短ければ、その間に発行体が倒産する可能性も比較的低くなるため、信用リスクにさらされる時間を短縮できるという利点があります。ただし、信用リスクは債券格付けにも大きく左右されます。したがって、残存期間だけでなく、格付けにも注意を払うことが重要です。

3 金利変動リスクを管理できます

債券価格は、市場金利の変動によって上下します。
一般的に、金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が下がると債券価格は上昇します。このような「金利変動リスク」は、債券投資において避けて通れない要素です。

さまざまな残存期間の債券を組み合わせることで、金利変動リスクを分散・管理することが可能です。
例えば、

  • 満期が近い債券を保有している場合
    金利が上昇して債券価格が下落しても、すぐに満期を迎えて元本が戻ってくるため、価格下落の影響を小さく抑えることができます。
  • 満期を迎えた資金を再投資する場合
    その時点の金利水準に応じて新しい債券に投資することで、常に最適な利回りで運用することが可能になります。

このように、残存期間の異なる債券を組み合わせることで、金利変動に柔軟に対応しながら、長期的に安定した利回りを狙うことができます。

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